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【実例】2cmの差で再建築不可?岡山市の道路幅員問題と境界確定の裏舞台

皆さん、こんにちは。
さんぜろ不動産の宅地建物取引士、日下(くさか)です。

いつも当社ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
突然ですが、皆さんは岡山市不動産を売買する際、「たった2cm」の差が命取りになる道路幅員境界確定の重要性をご存知でしょうか?

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「たった2cm。それくらい、どうにかなるでしょ?」

普通の方なら、そう思うかもしれません。
しかし、不動産の実務において、その「2cm」は家が建つか建たないかを分ける境界線になることがあります。

今回ご紹介するのは、岡山市内のある住宅街で実際に起きた、道路幅員の認定を巡る実録です。 それは、当社が仲介する一軒の土地売買から始まりましたが、一歩間違えれば地域全体の資産価値に影響を及ぼしかねない、「道路の幅」を巡る重要な局面でした。

実は、今回の取引だけで言えば、対象の土地は「角地」で別の道路要件を満たしており、この道路幅員の問題が解決しなくても売買自体は支障なく成立するものでした。しかし、私は「さんぜろ不動産」として見過ごすことができなかったのです。

放置すれば将来訪れるであろう「地域の危機」に、私たちさんぜろ不動産がどう立ち向かったのか。その舞台裏をお話しします。

行政がルールに則って厳格な判断を下す中で、多くの業者が「仕方ない」と諦めてしまうような状況。そこで、プロとしてのプライドを懸けて、私たちはどう動いたのか?

それでは、続きをどうぞ。

測量機器が示した「3.98m」の衝撃

事の始まりは、岡山市内のとある土地売買に伴う境界確定作業でした。
その土地が接している「岡山市道」は、歴史を遡ると以下のような経緯を辿っていました。

  1. もともとは私道だった
  2. その後、幅員4mの「位置指定道路」になった
  3. 最終的に、行政が取得し「岡山市道」として認定された

本来は、4mあるはずの道路です。しかし⋯

「3.98mですね…….。4mに、2cm足りません」

立会いに来た岡山市地域整備課の職員が、現場で計測した数値は「3.98m」という、道路幅員不足を示す衝撃的なものでした。

2. 連鎖する危機。岡山市の住宅街が「建築不可」の窮地に?

「2cm足りない」――。これが何を意味するか、皆様はお分かりになるでしょうか。

建築基準法では、家を建てるための道路は原則として「幅員4m以上」必要です。

前述の通り、私たちの取引地は「角地」だったため、もう一方の道路で建築許可が下ります。しかし、この道路だけに面している他の全ての物件は、将来「新しく家を建てる」ことも「今ある家を建て替える」こともできなくなるという、非常に深刻な危機に直面することになります。

建築できなくなれば、資産価値は激減します。地域の将来が、わずか2cmの計測結果によって左右されようとしていたのです。

3. 道路幅員の認定で直面した「組織の壁」

私はすぐに市役所の各部署へ向かいました。しかし、そこには行政が組織として守るべき「基準の壁」が立ちはだかります。

私: 「過去に幅員4mの位置指定道路として認可され、市が引き継いだ道です。歴史的経緯を考えれば、幅員4mとして扱うべきではないでしょうか!」

地域整備課:「現地の測量値が幅員3.98mである以上、道路管理者署としては、事実に基づいた判断をせざるを得ません。」

建築指導課: 「道路管理部署が幅員4mを確定しない限り、私どもの部署は建築基準法上の道路と認められなくなります。」

各部署がそれぞれの責任において適正な判断をしようとするがゆえに、部署をまたぐ調整は難航を極めました。まさに、解決の糸口が見えない状態でした。

4. なぜ「余計な苦労」をしてまで行政交渉に動いたのか

今回の取引に限って言えば、道路幅員に関する行政との交渉は「本来必要のない仕事」だったかもしれません。また、多くの不動産業者はここで「行政の判断だから仕方ない」と、現状を受け入れてしまうのが一般的でしょう。

しかし、さんぜろ不動産は違います。

私たちは岡山市を拠点とする不動産のプロである前に、私(日下)も社長の小原(こはら)も、この岡山で生まれ育った「地元の人間」です。岡山という街を愛し、不動産取引を通じて地域の方々に幸せになっていただきたい。その誇りを持って、日々この仕事に向き合っています。

だからこそ「自分の利益に関係ないから」と、目の前にある地域の危機を見過ごすことは、私たちの信念が許しませんでした。

「今、動かなければ、この住宅街の未来が守れない」

その一心で、何度も地域整備課に足を運び、古い資料を紐解き、粘り強く対話を続けました。

  • 過去に位置指定道路として幅員4mで認められた、公的な経緯があること。
  • 行政が市道として収得した際の管理責任。
  • そして何より「行政と民間が協力して、地域住民の皆様が安心して暮らせる環境を守るべきである」という信念です。

事実に基づいた論理的な説明と、地域を守りたいという誠意。これらを持って何度も協議を繰り返しました。

5. 行政の知恵を仰ぐ、誠意の訴え

最終的に、私は地域整備課の方々に、心からの想いを訴えました。

私:「行政の皆様の本来の役割は、市民が安心して暮らせる環境を整え、その大切な財産や権利を守ることにあると思います。

ここにおられる皆様は、厳しい研鑽を積んでこられた知恵のあるプロフェッショナルです。どうかそのお力と知恵を、日々誠実に暮らしている地域住民の方々のために貸していただけないでしょうか。

過去の経緯を丁寧に紐解き、共に知恵を出し合えば、住民の方々が困ることのない、より良い解決策が必ずあるはずです。岡山市の、そして住民の未来のために、どうか、再考をお願いいたします!」

もしここで道が開けなければ、あらゆる公的制度を駆使してでも解決の道を探る。そんな決意を胸に、誠実な訴えに変えて届けました。その結果……。

6. ついに解決!勝ち取った「4m」の回答と、守られた未来

数日後。私の切実な訴えと、資料や経緯に基づいた再検討が行われた結果、ついに一本の連絡が入りました。

「……慎重に検討を重ねた結果、当時の認可経緯等を踏まえ、今回は幅員4.0mを確保しているものとして取り扱うことに決定しました」

その声を聞いた瞬間、全身の力が抜けました。
2cmの壁を突破した。それは、一軒の売買を成立させたという以上に、「この街全体の資産価値を守り抜いた」という確かな手応えでした。

7. 私たちが岡山市の「道路」や「境界確定」にこだわる理由

今回の件で、真の意味で「救われた」のは、私たちの取引対象地だけではありません。

繰り返しになりますが、今回の土地は角地であり、私たちの取引そのものは最初から安全な状態にありました。しかし、もしこの2cmの不足を「仕方ない」と見過ごしていれば、この道路沿いにある全ての土地・建物を所有する近隣住民の方々の資産価値は、知らないうちに損なわれることになったのは間違いのない事実です。

近隣の皆様は、ご自身の財産が危機に瀕していたことも、私たちがその解決のために走り回ったことも、おそらく一生知ることはないでしょう。

しかし、それでいいと思っています。
不動産のプロとは、単に契約書を作る仕事ではありません。

  • 登記簿の裏にある歴史を読み解くこと。
  • 時には行政の皆様とも誠実に向き合いながら、最善の解決策を模索して、お客様の財産を守ること。
  • そして、たとえ利益にならなくても、誰にも知られなくても、お客様やその地域の未来を守ること。

それこそが、私たちの存在意義であり、務めと考えて、そんな「絶対に譲れない仕事」を大切にしています。

まとめ:岡山の不動産のことなら、さんぜろ不動産へ

境界や道路幅員の問題は、一見すると難解で面倒なものに見えます。しかし、そこには大切な財産が詰まっています。

「自分の土地の境界が不安」「市道との関係で困っている」
そんな悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちは、どんなに高い壁があっても、お客様の利益のために最後まで誠実に、最善を尽くし走り抜きます。

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